母になる日

21歳で結婚したきくしゃん。



あまりにも何も知らなかった。



つわりにも気付かず胃薬を飲んでいた。



同居の義母は察したのかみかんを買って来るようになった。



冗談で夫に「できたかも?」と言うと



普段余り表情のない夫が飛び上がって喜んだ。



意外だった。



その様子が嬉しくもあり、安心した。



「嘘だよ〜」と言うと怒ったが。。



しかし、やはりつわりなのだろうと思い、



近くの病院へ行くことにした。



産婦人科を訪れるのは勇気が入った。



たずねた病院は



おじいさんの先生に助産婦はおばあさんだったので少し安心した。



診察室に入るとカーテンがあり、



カーテンの向こうから、おばあさんの助産婦さんが、



「下ばきを脱いで上がって」と声をかけた。



きくしゃん、カーテンのこちらでウロウロ。



脱ぐって・・。はいてる物は二つしかない。



きくしゃん「あのう。。スリッパですか〜?」



助産婦さんが怒ったように「パンツですよ。パンツ!!」と言った。



足の裏を見ても妊娠は分からないよね〜。。(笑)



そんな、笑い話のような嫁がその後3人の母となったのである。



子供にも言えないヒミツの話です。